2011年06月08日

スマイルの裏に

有名な「尾藤スマイル」の誕生のころ。

エラーをしてベンチに帰ってきた選手を
「前へ出た結果のエラーだから仕方がない」と迎え、
三振した選手には
「思い切り振った結果だからいいじゃないか」と励ました。
と伝えられる尾藤元監督ではありますが、
昨日の東投手の回想によれば、こんな一面もあったとかーー。

  ゲーム中はにこにこしているんですが、
  これは終わってからかなり厳しい言葉が待ってるなとか、
  わかっていました。
  こらやられるなとかね。
  一般の人は尾藤スマイルと、
  ブームのようになっていましたが、
  やってる我々の方は
  終わった後のことが頭にこびりついてましたから、
  尾藤スマイルどころか恐ろしい顔しか
  イメージに残っていませんからー。

選手とTVの前の視聴者ではかように印象が違う「尾藤スマイル」
とはいえ、このスマイルが選手にもたらした効果は大きかったのでしょう。
東投手は、試合を振り返ってこんなことも語っています。

  箕島高校の野球というのは、
  スーパースターもいない時期が長かったが、ねばり強い野球というか、
  一点差で勝つゲームが伝統になるほど
  せったゲームに強いチームなんですよね。
  一点差で勝つ野球というのは、監督と選手との
  言葉には出せないけれども、目を見たときに通じるものが
  なかったらできない。
  ピンチの時でも選手たちは無意識に監督を頼るわけです。
  そのときに尾藤さんがベンチで腕を組んで無言のままで
  いいからいいからと首を振るだけで、
  それだけで安心感が沸くわけです。
  日頃の練習ではホントに厳しいものが続くわけですが、
  尾藤さんの言葉にしても表情にしても、
  俺に任せたら大丈夫なんやからというーー
  それが今では思い出ですね。

そして「尾藤スマイル」はそらなる伝説を生んでいくのですね。



Posted by 一球入魂 at 13:25│Comments(0)
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